始めまして、札幌でプロフィールライターとして活動しております菊池美幸と申します。

 今回は札幌市北区新琴似にアトリエを持ち、札幌市、その近郊にてアート書道教室を展開している書道家 関吉久美さんのご依頼にてインタビューにお伺いしました。

 

 以下、関吉久美さんとの対話を紹介します。

 

 

 

<ライターmyunk@菊地美幸によるインタビュー記事より>

 

「本質の人」


「アトリエ書の花」主宰 関吉久美

アート書道という独自のテクニックを伝えている関吉久美さん。「わたしの書道はロック!!」と言ってはばからない。

 生徒さんにとってはレッスンの充実ぶりはもちろんのこと、久美先生の生き方、その人間性に惹かれて支持している方が多いのではないだろうか。

 

─久美先生の活動を支える、その根っこにあるものはなんですか?─
 この仕事を始めて8年、最近気づいたことですが、わたしの作品を気に入ってくれる人はわたしの生徒さんなんです。 みんな、わたしの作品をどこかで見ていてくれて。

当たり前のようだけど、そこに気づいたらますますこれからもっともっと良い作品を書いていきたいと思うようになりました。「良い作品を書く!」がわたしの活動の根っこだとあらためて自覚しました。

 

─久美先生の中の生き方の変化やそのきっかけを教えてください。―
 5~6年前のわたしは極端に自分に自信がなくていつもびくびくしているような人でした。

そんなとき、同じ職場の当時50歳代の女性との出会いがわたしの固い心を解きほぐしてくれたんです。

 

それが大きなひとつのきっかけとなりました。

以降、わたしは本来望んでいた美しく凛とした自立した女性像を素直に追い求めるようになり、今のような不満や不安のない一人の人間、女性になれました。

 

 たったひとりの人からの声掛けで人生観がぐるりと変わるってすごいですね。その女性との出会いは今振り返っても本当にすごい出来事だと思います。

 

 目標にできるような人物と出会ったこと、それは本当にわたしの宝物。

だから、今わたしの周りで自分の思いを封じて生きている人をみると、自分を解放したら今までよりすごく楽しくて、もっとしあわせになるのになあと思うのです。

 

─この仕事をやっていてよかった!と思う瞬間はどんなときですか?─
 わたしのレッスンって変みたいです(笑)。普通のレッスンじゃないの。アート書道。

生徒もみんな良い意味で奇人変人な面白い人ばかり。少数派が集まることでみんな安心して帰るのね。

「先生って何をやってもほめてくれるよね。どんなことをやってもほめてくれるよね。ほめられにきているみたい。」って言われます。

 

 ほめられたら、「どうもありがとう」と言う癖をつけること!

自画自賛は大事だから、ほめられることに対してそのまんま受け止めてほしいです。

アトリエ書の花のグループワークの良いところは、ほかの人の作品を見てほめあう時間をもっていること。

普通の書道は正解があるから優劣がつけられるけれど、アート書道には正解がないから全員が正解。

みんなに向上したいという気持ちがあるから、お互いにほめるだけで終わる。散々ほめあったあとに、じゃあ次回は紙の余白についてとか紙の選択などについてなどの課題を出すんです。自分の立場は生徒さんの実力を引き上げてあげることだから。

 

大切なお金を使って学びに来てもらっているのですから、常にあこがれられる存在でなくてはいけないと思っています。

だからわたしにも程よく心地よいプレッシャーは常にあります。

もっともっとかっこよく楽しくやってやるっていう気持ちが常にあって、「今週はこれをやります。」と課題を提示するときに、生徒さんから「わっ、すごい!」と驚かれなくてはいけないと思っています。

 

 わたしが一番大事にしていることは、生徒さんたちに筆文字を普段使いにしてもらいたいということ。

ハガキサイズとかにどうやったら筆文字でおしゃれに書けるかということ。材料にもお金をかけずに普段使いでやってほしい。目に見える成果を感じてほしい。墨をする必要がないし、ぱっと書いてぱっとだれかに送れるような、そんな小気味よさを味わってもらいたいとつよく思うのです。

 

 主婦層の生徒さんは近所づきあいやママ友付き合いが苦手というひとたちもいます。

書というおけいこ事をわたしのような自分よりも年齢が下の女性講師に習いに来るということは、その方の気持ちが若くて素直なのだと思います。

 みなさん、見た目もきれいにしているし、なにかふつうとは違うものを求めているようにみえます。とにかく、筆で文字を書くって楽しいよねと。自由に書くことは本来、楽しいということを知ってほしいと思っています。

 

─作家としての意識していることを教えてください。─
「正しいこと」や「多数派」や「普通」に収められることが、窮屈で苦しい人たちが意外にたくさんいるのだとわかりました。そういう人たちが私の周りに集まってくるのかもしれません。

ツールは「筆で文字を書くこと」ですが、それを利用して、自分の内なる思いや感情を何の制約もなく自由に表現できる場を提供していくことが、私の役目だと思っています。

レッスンの合言葉は「不良になろう!」です…笑。私の中から出てくる「言葉」で共感を得てくれて、救われる人もいるのだと自負しています。

 

 そしてアート書道を通して、人生を自由に楽しむ人がたくさん増えていくこと、それがわたしの願いです。

特に女性にそれを伝えていきたいと思います。